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週末は水着とおにぎり持って家族でイタドリを採りに行っててん。
でかいゴミ袋六袋分のイタドリを
ビニールシートに広げて、真ん中に座る父の横に、私たちが気まぐれに行っては、剥いだりして。
大人になっても、その時のめんどくさかったトラウマがしばらく抜けなかったよね。

EARTHLING

STUDIOにて。

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​やまおかあゆみさん・高知県高知市出身

高知でイタドリがこんなにも愛されるのはなぜか、
そんな小さな謎を解き明かす探訪の旅。
おねおねの次に立ち寄ったのは、
マルシェを中心に玄米菜食料理が人気のEARTHLING STUDIO。
店主・あゆみさんが作ってくれたのは、
イタドリのフリットにイタドリのタルタル添え、

それと、イタドリのチヂミ。
料理の細部には、あゆみさんが送ってきた
小さいころのイタドリの記憶、
波乱万丈の人生から得た学び
がぎゅっと詰まっていました。
全3回にわたるインタビュー、ご覧ください。

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イタドリのフリットに、
​イタドリのチヂミ

2024.10.6.Sun

ー EARTHLING STUDIOの玄米菜食っていうスタイルの

  ベースには何があるんですか?

 

私の菜食主義のベースにあるのは、

古来から日本の僧侶や庶民が食べていた食事やねん。

質素でシンプルがいいっていう考え方やから、

今の飽食時代の中では異色かも。

だけど、元々の日本人が摂ってた食事やから、

1番日本人に適した食事内容だと私は思ってる。

山を駆けずり回ってる動物を狩猟して、

余すところなくいただくっていうのが、

私の考え方にあるけど、自分ではよう獲らんから、

菜食のスタイルにしてるの。

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ー そうなんですね。

  飽食時代にそこにいきつくっていうのが面白い。

 

複雑に飾り付けられていない素(す)を求めてる。

シンプルな食材をシンプルにしつらえたい。

しかも高知は、食材が山のようにあるから、

それをいろんな形にするのが喜びになってる。

その人が出会ったことない味、知ってる食材やのに、

「あれ?」みたいな料理が好きやねん。

料理もやっぱり出会いやと思ってるから。

食べたことのない食材もいれながら。

提案型って自分で呼んでんねんけど、それを目指してる。

 

ー なるほど、あゆみさんの料理へのワクワクが伝わってきます。

 

今日は、イタドリは塩抜きせずに使います。

 

ー しないんですね!

  塩味をそのまま生かしちゃうっていうのは、

  塩抜きをする手間も省けていいかも。

  実家でもそういう食べ方をされてきたんですか?

 

昔から家では、塩漬けにしたものよりは、旬の時期に

生で出てるものを生で食べるっていうことの方が多かったかな。

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ー 生っていうのは、自分で皮剥ぎして塩漬けするんですか。

 

そうそう。皮は剝ぐけど、あまり塩漬けして、

アクを抜いたりはしないんよね。

煮物するならアク抜きした方がいいんだけど。

チャーハンとか炒めものとか、

揚げ物とかに使うことが多かったから。

イタドリの時期には、EARTHLING STUDIOでも、

かき揚げにイタドリを使うことが多いかな。

他のお野菜と混ぜてかき揚げにしたら、

イタドリのおかげで少し酸っぱいの。

揚げ物ってやっぱ少し酸味があると美味しい。

 

ー そうなんですね。

 

そうそう。だって揚げ物には最後、レモンかけたりするやん。

 

ー 確かに、塩気も酸味もそのまま使うって、無駄がない。

 

その酸味がいいねん。イタドリの良さだよね。

イタドリのフリット
(イタドリのタルタルソース添え)

  〈材料〉

   イタドリ(軽く水にさらす)100g

   生姜(なくてもよい)お好みの量

   米粉 適量

   玄米粉 適量

   ベーキングパウダー 約小さじ1

   塩麹 小さじ1

   豆乳 お好みの硬さに合わせて

   こしょう 少々

   揚げ油 適量

  〈作り方〉

  ❶イタドリを2㎝くらいにカットして水に2-3分さらす

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  ❷粉類をまぜて豆乳でホットケーキより
   硬めの生地をつくる
  ❸そこに、細く千切りした生姜(すりおろしでも◎)、
   塩麴、こしょうで味をととのえる

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   ❹スプーンですくって油で揚げる。
    表面に色が付いてきたら完成。

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イタドリのタルタルソース

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  〈材料〉材料
  イタドリ(塩抜きしていないもの) ひとつかみ

  生姜 お好みの量

  玉ねぎ 小1/10くらい

  パプリカ 1/4個

  ソイヨーグルト 大匙2くらい

  塩麴(または塩) お好みの量

  こしょう 少々

  すだち 半分

  オリーブオイル 小さじ1

  〈作り方〉

  ※玉ねぎはみじん切りにしたものを

   少し水に浸しておく

  ❶塩抜きしてないイタドリを適当にみじん切り、

   生姜は細かくみじん切りにする
  ❷ソイヨーグルトにイタドリ、生姜、玉ねぎ、

   パプリカ、オリーブオイル、と他の材料を

   入れて味をみながらととのえる

​  ❸すだちを半分絞り、塩こうじとこしょうを入れ

​   味をととのえる

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ー フワフワ!食べた時は麹の優しい甘さ、
  イタドリに出くわすとシャキシャキと塩味、
  で、最後にイタドリの酸味があってすごくおいしいです。


面白いよね。これおすすめ。イタドリ閉じ込め方法。

ー 揚げるときの油は余らないですか?
  いつも揚げ油の処理が億劫で、、。


基本余らないんだよね。
今日も使ってるココナッツオイルは酸化しにくいから、
何日か置いておけるし。
また揚げ油として使えるけど、
炒めたりとかにどんどん使っていける。


ー 無駄がないですね。それだったら揚げ物もいいかも。

ココナッツオイルは、油の中でも最も酸化しにくくて、
揮発するものが少ないから、
THE揚げ物してますっていう匂いがしない。
それでいて、このまま飲んでもええぐらいの美味しさやから、
ほかの油を使う気にならなくなってきて。


ー 確かにファストフード店みたいな匂いが一切しないです。
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油って、消化されにくくて、
身体に残りやすいものだからこそ、いかにすぐに消化されて、
血液になってくれるかっていうのが大事だと思うの。
私は、人生の有限の時間を最大限使い切りたいって思うから、
食べ物を食べてすぐ身になるか否かっていうのは、
すごい大事にしてる。

人の手が加わって、色んなものが添加されたものを摂れば、
最終的に吸収されずに身体に残りやすい。
すぐに血液になれば、量もそんなにたくさん食べなくてもいいし、
めちゃくちゃ効率がいい。
持続性もすごい高いから、長生きもできるって思ってる。


ー 一見、コストはかかるけど長い目で見た時の
 無駄がないっていうことなんですね。
  料理だけじゃなくて、生き方もシンプルを
  追及してるのが伝わってきます。

イタドリのチヂミ

 〈材料〉

​  イタドリ(軽く塩抜き)

  花韮(ニラでもいいしなくてもいい)

  生姜

  ゴマ

  米粉

  水

  塩麴(または塩)

  胡椒

  ポン酢

   [煮切り味醂、塩麴(または塩)、醤油、

    酢(または季節の柑橘)]

  〈作り方〉

 ❶イタドリは3ミリ幅位で斜め切りして

   水に2-3分さらす。

 

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❷他の野菜は適当にカットしたら、すべてボウルに入れて水で少しゆるめの生地にして多めの油でこんがり焼く。
 ※米粉は材料全体にまぶして少し余るくらい、

  生地多めが好みならもう少し多め

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ー もちもちがたまらない、、!

  イタドリの酸味がちゃんとあって美味しい。

  ポン酢も、これだけで飲めそうなくらい美味しいです。

  揚げ焼きで、ちゃんとボリュームあるけどくどくないですね。

 

このポン酢に使ってるみりんも、

原材料がもち米と米麹と焼酎だけでシンプル。

料理に入れると味が全然違う。

ここにすだちを絞ってもいいし。

塩抜きをあまりしないイタドリを、

メインのおかずにしてみましたっていうシリーズでした。

 

ー それが新しい。

  でも、よくよく考えたらそれでいいんだなって。

  塩抜きしなくちゃいけないとか、本当は正解はないですよね。

 

そうなんですよ。それで良いのですよ。

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