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小学生の時は、父についてって

道端のイタドリをかじってた。

「美味しいよね~」って言って

みるけど、内心は、酸っぱくて

「オエー」とか思ってた。

それでも、つつじの蜜を吸うの

と同じでなんか嬉しいんよね。

タダで、いっぱい得した気分に

なるからなんかな。

おねおねにて。

高知でイタドリがこんなにも愛されるのはなぜか、
そんな小さな謎を解き明かす探訪の旅。
藁屋の次に立ち寄ったのは、
旬の野菜を創作ランチが人気のおねおね。


全3回にわたるインタビューでは、
イタドリをつかったおねおねらしい料理とそのレシピ、
イタドリにまつわる思い出、料理人の舌を作るもの、
目指している「美味しさ」などを聞きました。


菜食料理ご飯を作る店主だから考える
正義と悪、健康と不健康。
​食を取り巻くアレコレを一緒に眺めてみます。

明日の料理が少しだけ楽しくなりますように。

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​川添 千加さん・高知県高知市出身

2024.09.15.Sun

Vol.1 イタドリといちじくのマリネ、それからイタドリのポリヤル

ーイタドリはよく料理しますか?

 

私は生まれも育ちも高知なんやけど、そんなに

イタドリを料理しないんよ。

けど、よく考えたら生のままササっと食べれるよね。

塩漬けしてあるから、えぐみとか、渋みはもう取れてるし。

っていうことで、今日はそのまま和えてみようと思って。

一品目は、いちじくとイタドリのマリネ。

 

ー マリネ!おしゃれですね。

 

イタドリって、塩漬けにすることで酸っぱさを

抜いてくれてるじゃない?

その酸っぱさを、梅酢であえて(和えて)また戻すの。

だから、今回のテーマは、リ、リバース(笑)

じゃあ、初めから抜くなよみたいな。(笑)

 

ー テーマまで決めていてくれていたとは、、(笑)嬉しいです。

イタドリとイチジクの梅酢マリネ

  〈材料〉

   イタドリ(塩抜きしたもの)250g

   イチジク 小3個

   アボカド 1/2個

   梅酢 大さじ1

   ごま油 ひと回し

   塩、こしょう お好みの量

  〈作り方〉

  ❶塩抜きしたイタドリを斜めに千切りし、

   梅酢と胡麻油を和える。

  ❷アボカドは斜めに薄くスライスする。

   いちじくは1個を6等分に切り分ける。
  ❸スライスしたアボガドとイチヂクと

   ザバっと和える。

   塩、こしょうで好みの味に整える。

本当は一晩とか置いた方が味が染みていいのかもしれない。
このイチジクは、さっきお父ちゃんがもってきて。
混ぜてみたらどうかなって思って実験してみた。
面白そうやから。(笑)


ー ごま油が結構効いてるんですね。梅酢がイタドリに絡んでいて、
​    そこにイチジクの甘みが来て美味しいです。


なんかね、オリーブオイルもあったんやけど、最近、
地中海周辺に意識が向いてて。
中東とでは、イチジクとゴマペーストとか、ヨーグルトとか、
ナスをよく使うんよ。
で、なんとなく、ゴマ油とイチジクって合うんじゃないかな
と思って。 
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​高知からパレスチナの食事風景を眺める

お話を伺った8月中旬、店内に入ると写真が

壁一面に飾られていた。

パレスチナに足を運ぶ写真家を招いて、

週末に開催する​イベントの準備真っ最中だった。

「写真展 自由になるまでパレスチ西海岸の日常風景」は、土曜日の営業をお休みして開かれるというから、

千加さんの「みんなで一緒に考えていきたい」という

気概が見えてくる。

といっても、気張った様子でもなく、いつも通りの

柔らかくオープンな姿勢が、自身のSNSに投稿した告

知の文章にも表れていた。

​非日常の中に日常を見出す。
戦場と平和な高知での暮らしとの交差点は、
意外と食事風景にあるのかもしれない。

それと、もう一品はポリヤル。

 

ー ポ、ポリヤル?

 

ポリヤルは、スパイスとココナッツを入れた

南インド風スパイス炒めなんやけど、

よくスパイスカレーの副菜になってるんよ。

8月のお盆期間は、カレーウィークやったんですよ。

その時に、イタドリのポリヤルを作ってみたの。

普段もカレーウィークの時は、

ゴーヤとか人参のポリアルを入れるんです。

「これなんですか?」とか、誰か1人ぐらい、聞いてくるかと

思ったら、誰も聞いてこなかったんです。(笑)

私的にはちょっとね、冒険したつもりだったんやけど(笑)

 

ー 誰にも気に留められないなんて、

 なんだかイタドリらしいエピソードですね(笑)

 

なんか、存在がないんよ、イタドリ(笑)

 

ー でもこのイタドリはとてもシャキシャキしてる、

 存在感ばっちりあります(笑)

 

よかった(笑)炒めるの瞬殺やもん。

イタドリのポリヤル

 〈材料〉

​  ・イタドリ(塩抜きしたもの) 250g

  ・玉ねぎ 1/2個

  ・ミニトマト 5個

  ・ニンニク ひとかけ

  ・マスタードシード 小さじ1

  ・カレーリーフ 10枚

  ・ターメリック 小さじ1

  ・塩 お好みの量

 〈作り方〉

​ ❶塩抜きしたイタドリを斜めに千切り、

  玉ねぎはスライス、ミニトマトは1個4等分に切る。

  にんにくはみじん切りにする。

 

 ❷鍋を温め、ココナッツオイルを熱し、

  マスタードシードとカレーリーフを入れる。

 

 ❸マスタードシードが弾け始めたら、玉ねぎ、

  にんにくをテンポ良く入れ、やや玉ねぎが

  しんなりしたらトマトを加える。

 

 ❹全体的に混ざったらイタドリを加えて、

  塩、ターメリックを入れて全体に絡めながら炒め、

  好みの塩加減に仕上げる。

  (強火で一気に炒める。玉ねぎがしんなりしてたら

  あとは生っぽくても問題ない。)

ートマトの酸味とも合ってます。

 ポリヤルにトマトはよく入ってるんですか?

 

トマトを入れたのは、やっぱり今回のテーマが

「リバース」だから、ちょっと酸味を入れようと思って。(笑)

とりあえず、酸味をリバースしてみたの(笑)

 

ーそういうことだったんですね(笑)

 おねおねの料理ってスパイスがよく効いてるイメージ

​ ですが、南インド料理にインスパイアされているんですか?

 

そうそう、10年くらい前、ヨガをやってたこともあって、

インドに行ったんよ。凄い真剣でもなかったけど、

一応目的地があった方が安心するなと思って、

ヨガの学校に1ヶ月だけ申し込んで行ったの。

そしたら、インドに着いた途端、食べるご飯全部が

もうめっちゃタイプの味やって。なんじゃこりゃって。

新しいものに出会えた時の感動みたいなのが

やっぱりすごい好きなのかも。帰ってきてから、

自分なりにアレンジして作ってきたんよね。

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